週刊少年ジャンプ2005年13号(ネタバレ注意!) 

当ブログでは初の漫画雑誌の感想です。やっぱ男なら「ジャンプ」だろ!って感じで小学生の頃から欠かさず読み続けているこの雑誌に関して毎週感想を書いていきたいと思っとります。

とか言いつつ一発目からこの漫画を選ぶあたりがオタク丸出しで恥ずかしいですが、まあ面白いんだからしょうがない。息もつかせぬ高速展開のストーリー、脇キャラやモブキャラまで一人の例外もなく全員が変態の登場人物、死ぬほどダサくて気持ち悪い、でも決してカッコ悪くはない一見矛盾したポリシーを貫く作品スタイル、どれをとっても今時の少年漫画には無い魅力を備えていると思います。まあそれが子供読者に人気が無い理由でもあるんでしょうが。

前置きが長くなりましたが本題。ジャンプ感想系サイトではイマイチ不評だったvsブラボー戦の決着後、わずか1週で死ぬブラボー。ええええええ!?どうせ薫を生き返らせた和月だから死んでないだろうとタカを括ってはいけませんよ。↓の漫画とは違い、「武装錬金」はキャラクターの精神性や作劇上の役割を非常に重視するタイプの作品なので、ブラボーの作中の役目=カズキの超えるべき目標、を果たした今となってはいつ死んでしまってもおかしくない立ち位置に彼はいるのです。故に今回は――仮に死んでいないとしても――戦闘不能、場合によっては再起不能に陥る事は確実でしょう。俺も正直なところブラボーが自分の役割を総て果たした今となっては予定調和的に主人公チームに入ってもグダグダだなあと思ってたんですが、流石にこのタイミングでの戦線離脱は予想外だったので、完全に虚を突かれた感じでした。
来週はどうなるんだろうなあ。なし崩し的にカズキvs火渡に突入しても展開的に意味が無いような気がするし・・・。

(追記)422ページの2コマ目、幼少時代の斗貴子さんの顔にはまだトレードマークの一文字傷がありませんね。てっきり学校がホムンクルスに襲撃されたときにつけられたものだとばかり思ってたんだけど、これは「西山君」以外にも斗貴子さんの過去関連で何か伏線が残っていることの証明か?斗貴子さんの過去エピソードはまだ断片的にしか語られていないので、これからいくらでも話を広げる事が出来そうなものだけど(それまで連載が続けばの話だが)。

先週L死亡という超弩級のサプライズ展開で次週のネタバレを待ち望んでいたネットサーファーを恐怖と混乱のドン底に叩き落としたデスノートですが、今週はなんと第二部突入という先週を更に上回る衝撃の情報が。ビックリはしたけど、あのメロとニアとかいう二人組の子供が出てきてちょっぴり萎えてしまった気持ちもあったり。
既にいろんなサイトで指摘されていることですが、この作品は正当派のミステリとは違って、読者を驚かせる&煙に巻くためならどんな無茶なハッタリも許し、作者の意向よりも「こんな展開が見たい!」という読者の要求を優先する極めてジャンプ漫画的な方程式に基づいてストーリーが組まれているので、その後の展開に予想を巡らせる事は実質ほとんど無意味なのですな。今回も、(休載を挟む事からも本気で設定を練ってくる事は確実にせよ)もしメロとニアがヨツバ編の某ミサの色仕掛けに引っかかってあっさり馬脚を晒したバカと同じようにキラ=月の敵として実力不足と判断された場合、何の伏線もなくLが復活してキラvsLの図式に戻る可能性もあると思います(レムがLを殺害(?)した時ワタリの名前も書いていたのは、今後Lを生き返らせる方向にストーリーを変更した場合レムの消滅に矛盾が生じないために仕掛けた作者側のエクスキューズでしょう)。そういう意味でこのタイミングでの新キャラ登場はストーリー的にあんまり燃えない。「どうせピンチになったらLが復活するのでは?」というあらぬ期待を読者が抱いてしまうから。
まあ、逆の言い方をすればそれだけLというキャラが魅力的だったという事で、「こんな子供二人よりLの活躍が見たい!」という声が大きければ上記した通りLが復活する可能性も充分にあると思います。L萌えの腐女子の皆さんは「L様を生き返らせてくれなきゃ私死にます」という脅迫メールを今すぐ原作者当てに送りつけるよーに。(嘘です

アニメ化も決まって絶好調の作品ですがヒル魔の声がロンブーの田村ってのはどうなんだろう・・・・あの悪魔的な性格をどれだけ表現出来るんだろうか。
二転三転する展開で読者を魅了したvsポセイドン戦も、最後は力技のデビルバットダイブで決着。今回のライバル・水町は強かったが味方よりも敵にモテるタイプの男だったのか、小結始めいろんなキャラとライバル関係にされて終始ソンな役回りだったような気もします。でもいいキャラなので今後も解説役として再登場希望(スポーツ漫画のお約束・・)。
作画面では179ページ1コマ目の、小判鮫の発言に驚いた巨深のメンツの表情が良かった。こういうシーンって変に笑顔で描くと偽善っぽくなるんだけど、本気で驚いて戸惑っている表情なのがいい。


(追加)

トム、カッコ良すぎだ。フランキーの人間的な未熟さ加減と対比されると、余計にその偉大さを身に染みて感じられる。自身の行為の総てに責任を持ち、悲劇的な結果を含めて受け入れるその態度はまさに大人の中の大人ですよ。
正義側のキャラの人間臭さ、器の大きさと対比するように、狭量で卑小な小悪党を敵役に据える尾田先生の手法はちょっとズルいと感じることもあるんだけど、でもこれだけ掘り下げてくれれば何も言えませんよ。まあこれだけトム側に味方したくなるのはスパンダム&ルッチの卑劣さ加減のお陰でも少しはあるのだが。二人とも死刑。

ブ、ブレードランナー!?>神楽の昔の住まい
この前の竹内力vsエイリアン軍団(「DEAD OR ALIVE 犯罪者」×「エイリアンVS.プレデター」?)ネタといい、空知先生って実はかなりの映画好きなのかなあ。ちょっと親近感。

キャラクター重視のドタバタ漫画だけど、野郎陣より女性キャラの方が好きだなあ。
特にビアンキ。無意味なコスプレも似合いすぎで最高です。秋分の日にリスの着ぐるみ」ってどんな状況だよ!

あっさり父親の事件も解決できてしまうようで、先行きが少し不安になってきたかも。謎解き軽視、シチュエーション重視のハッタリ推理劇だけに、「主人公の家族の死」っていう美味しいネタをここで消化しちゃうのはまずいと思うんだけどなあ。長期連載を見込むなら尚更。あと、ファイヤーウォール」はそういう意味じゃないと思う。