週刊少年ジャンプ2005年度17号感想(ネタバレ注意!)

面白い作品とそうでない作品のテンションに差が出てきたような・・・特定の作品名は挙げませんけど。

パピヨンの「股間からスーツが!」ネタを最後にやったのは確か2003年のクリスマスの企画4コマだったはずなので、実に1年3ヶ月ぶりのネタ披露になりますな。


パピヨン以外にも単行本にして3〜4巻頃ぐらいの軽いコメディノリが戻っていて、初期からのファンとしては非常に面白く読めた回でした。やはり和月氏のシリアスとギャグの配分の絶妙さ加減は半端ではないですな(これがどちらか一辺に偏ると急に不調になってしまうんだが・・・)。尤も、それに伴う展開スピードの急加速を鑑みるに、蝋燭が燃え尽きる直前の最後の輝きのようにも見えて気が気ではないんですが、まあそれはGBWの例があるから大丈夫ということにしてスルーするとして・・・。
一部でまことしやかに噂されていた「女装ネタ」本気でやらなくてよかったとか(これをやったらいよいよ和月氏が打ち切り間際でヤケになったと見られても・・・)、「ごきげんよう」のお嬢様には是非「マスクが曲がっていてよ」と言って欲しかったとか、何がお前にそこまでさせるんだ剛太とか、仮面の怪人(本名ピトフヴィドック35歳、妻ハル・ベリーラジー賞総なめ)は斗貴子さんと互角程度にしか戦えない時点でちっとも「強敵」じゃねえよなとか、いろいろツッコミどころはありましたが、何といっても今回の白眉は謎のパイプ髪少女の登場でしょう。おいおい今更新キャラかよあの髪型はアレかラブひな系統の昆虫触覚に対抗した蛸足触覚なのかまた萌え狙いですか和月先生って言うかぶっちゃけアレ毒島?パピヨンの反応から見て普通の女子生徒とは思えないしなあ。

昔はさぞや名忍者だったのだろうオババでも全く歯が立たなかったカンクロウの毒をあっという間に治療してしまうサクラが良かった。いや正確に言うならサクラが良かったのではなくてオババの描写が良かったのですが。隠居を決め込んでいる間にも光陰のように時は過ぎていくことの残酷さ。息子への執着から勘違いで相手に襲いかかり、やはり新世代の忍者であるナルトに止められて自らの過ちに気付くオババの、ラスト近くに見せた諦観と優しさが入り交じったような表情に何とも言えぬ味があります。

握手を求めるホワイトヒル魔に大笑い。ヒル魔萌えの人はたまらんでしょうな(←そうか?)。本編、バンプの練習がしたいだけなら何も騎馬戦だけで良かったような気が・・・・着ぐるみ競走でわざわざ陸(=敵)に塩を送ったことの意味は・・・。

読者の想像を斜め上を行く不条理説教でクロウリーを説得するアレン。「殺しつづければ今の殺しも無駄じゃなくなるぜ」っておめーはイスラム原理主義者か!と思わず誌面に突っ込みたくなる。最後の城爆破の描写だけ見てもこの件が一筋縄では行きそうに無いのは明らかで、クロウリーはいつか教団に反旗を翻してアクマ側につくんでしょう(そうでなきゃ話がメチャクチャになる)。またアクマ側に人間に好意的な人物(?)が現れた時が物語のターニングポイントになってくるのかな。


参考:過去を反省するクロウリー

驚愕の新事実!究極の料理は食べるものではなく・・・・・注射するものだったんだよ!(な、なんだってー)
殺害のシーンで片方の腕だけが巨大化してるのはジョジョ三部のホイール・オブ・フォーチュン*1へのオマージュですか。

今回は小畑健氏インタビュー編。あれだけのイメージを連載と平行しながら思い付いていったってのは凄いな。リュークを美男子にするという企画が没になったことに非常な安心を感じつつ(笑)、レムのイメージの源流がメデューサだったという話に納得する。
キャラクター図鑑も頑張ってはいるが、編集主導のためか細かいデータがいい加減だ。A型多すぎねえか(ミサがAB型ってのもなんかイメージと違う・・・まあ血液型占いなんて眉唾臭いですけど)?

*1:腕だけが不自然にデカかった奴。スタンド(車)を剥ぎ取るとただのヘタレだった