今日のFlash(「真スレストフラッシュ」「WEB日本昔話 02.笠地蔵」)

テキストをデザインのためのアイコン化せず、かつ説明的な退屈さを回避しようとした努力が端々から見られます。文字を幾何学記号のように扱い画面の上下左右から迫りくるように動作させたり、クロスワード・パズルのような遊び心のある配置にしたり・・・・。落ち着いたデザインの説明用Flashとして読むも、文字の動きをひたすら追って楽しむにもよい、広範囲の用途が見込まれる作品です。

WEB日本昔話 01.浦島太郎 」の第二弾です。


奇妙なシルエットの登場人物はそのままに、ダイアログの緊張感はよりその完成度を増し、無限に脱臼していく古典落語のような世界を形作っています。殆どテキストのみの作品ではありますが、連続的な文章として読むよりはページ事の区切りで読んだ方が、いちいち「オチ」が用意されている分面白く読める作品でしょう。


昔話のパロディは昔から非常によく見られるジャンルではあるものの、このシリーズは基本的に原型となった物語の世界観を破壊しないギリギリのところにパロディを留めているため、全体にストイックな品の良さが漂っています。ギャグのネタの質も含めて、硬派な渋さの漂う大人の作品です。