今日のFlash(「紅茶」「ws熊vol.1」)

今日は「敵はほんのり塩味」さんで紹介されていた中国製Flashがえらく面白かったので、中国のFlashコミュニティサイト(らしい)「huoshen.com」より二作品の感想を。

ソフトで爽やかな色使いに、男女の淡い恋の有り様が象徴的に感じ取れます。カットバックを効果的に用いながら、視点カメラから空撮へと自由自在に切り替わる画面、平凡なお茶会がやがて二人の感情と共にどこまでも空高く舞い上がって行くイマジネーションの妙、群青の空に浮かぶ巨大な月と白い花の美しさを捉えて仄かな詩情さえ感じさせるラストシーンに至るまで、細部まで演出の神経が行き届いた繊細華麗な作品です。


キザな趣味がある人は、大切な日にポストカードとして意中の人に送ってみるなんてアプローチも可能かも知れません。グリーディングカードとしては容量が重すぎですが(笑)。

昔のスラップスティックアニメのような趣のある児童向け(?)2Dアニメーションです。
随所に登場する80年代風のデフォルメや格闘ゲームネタなど、妙に日本のサブカルチャーの影響が見られるのですが、言葉など伝わらなくてもあっという間に全貌が把握できる単純明快さはまさしく海外製アニメのそれです。こういう作品を「子供だましだ」と片付けるのは容易いのですが、やたらと設定ばかり凝って中身スッカスカな一部日本製アニメの自意識過剰な内向きさ加減と比して、海外にも堂々と発信できるこうしたカートゥーン作品の(パブリックアイテムとしての)「強さ」は素直に賞賛に値すべきものでしょう。


登場するキャラクターも、デザイン的には気色悪くてちっとも可愛くないのですが(笑)、可愛げのなさが上手く作品の「毒」に繋がったようで、退屈なお子様ランチに堕さない過激な展開は彼らが主役でなくては実現不可能だったものだと思えます。中国では有名なキャラクターだったりするんでしょうか(まさか「パンダだから」って理由ではあるまいが・・・)?


・・・・それにしても、現代中国は従来の芸術文化に対する規制緩和が原因なのか、こと映像芸術の分野では大変なレベルの高さを誇っているのですが、肝心の政治があの有り様ではこうした作品の海外発信は難し・・・・あ、いや。