Wikipediaのトンデモ(?)記事が愛・蔵太氏の記述によるものとされている件について

余計なお世話かもと感じつつ、愛・蔵太氏は自身でこういうことを書かれる人ではないと思うので書いてみる。
なお、筆者である僕=うぼしは当時の経済状況について全く無知なボンクラであり、以下に記す何れの論説にも特に肩入れ出来る立場になく、またするつもりもない事をご了承頂たい。


発端は、最近どこからか話題になったWikipediaの朝鮮戦争についての記事
当該記事の中に、いわゆる「朝鮮特需」が日本に与えた影響について、以下のような記述が為されていたのが「事実に反する」と一部で問題視された。

日本経済が朝鮮特需によって回復したというのが常識となったのは、日米安保条約締結による闘争やベトナム戦争などで、国民に反戦ムードが蔓延し、戦争によって経済的に潤う「死の商人」に対する嫌悪感が広がったことと、「日本は戦争によって経済回復した」と唱えることで、人々に現代社会を否定させ、変動を起こそうとした戦後の左派団体や反日団体の活動によるところが大きい。

一連の騒動を受けてか、上記の記述は何者かによって削除されているのだが、どうやらこれが「はてな」では有名なブログ「愛・蔵太の気ままな日記」の管理者である愛・蔵太氏によるものとされているらしい。
根拠となったと思われる昨年の11月30日の記事は以下の通り。

もうひとつ。

↓看過できない 武器輸出3原則緩和の流れ(JANJAN

http://www.janjan.jp/government/0411/041123924/1.php#bbs

ウィキペディア・「朝鮮戦争」の記述にこう書かれています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

日本が「不況」を脱したとされるのは1955年11月の神武景気からで、朝鮮戦争は日本の復興に必ずしもプラスであったとは言えず、日本の発展には地域の安定が不可欠であることを考え合わせるならばむしろ阻害要因でさえあった。

日本経済が朝鮮特需によって回復したというのが常識となったのは、日米安保条約締結による闘争やベトナム戦争などで、国民に反戦ムードが蔓延し、戦争によって経済的に潤う「死の商人」に対する嫌悪感が広がったことと、「日本は戦争によって経済回復した」と唱えることで社会に変動を起こそうとした、戦後の左派団体や反日団体の活動によるところが大きい。

という俺の記述に対して、(強調引用者)

この記事に反応したのが、これまた「はてな」内では有名ブログである「磁石と重石の発見」のdokusha氏と、「ARTIFACT@ハテナ系」のkanose氏。

んで、まだウロウロしているんですけど。

愛・蔵太の気ままな日記(2004-11-30)

朝鮮戦争(Wikipedia)

って、愛・蔵太の記述かいな。

朝鮮特需[経]1950(大原クロニカ)

朝鮮戦争勃発により発生した特別需要(特需).狭義には米軍の物資調達を指したが,広義には類似の性格をもつ駐留軍人・軍属の個人消費,米側の防衛分担金等も含めるようになった.特需はわが国経済を潤し朝鮮戦争ブームをもたらした.特需ブームのピークは1951年4月であり,’52年7月の朝鮮休戦会談以後ブームは急激に後退した.だが特需と朝鮮戦争ブームは,戦後日本資本主義復興のスプリング・ボードとなった.〔参〕経済企画庁編《戦後日本の資本蓄積と企業経営》1958.

経済企画庁も「現代社会を否定させ、変動を起こそうとした戦後の左派団体や反日団体の活動」を行って、「国民に反戦ムードが蔓延し、戦争によって経済的に潤う「死の商人」に対する嫌悪感」を広めようとしたのかなぁ?

朝鮮戦争 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89
一番下の「朝鮮特需という宣伝」より。

日本経済が朝鮮特需によって回復したというのが常識となったのは、日米安保条約締結による闘争やベトナム戦争などで、国民に反戦ムードが蔓延し、戦争によって経済的に潤う「死の商人」に対する嫌悪感が広がったことと、「日本は戦争によって経済回復した」と唱えることで、人々に現代社会を否定させ、変動を起こそうとした戦後の左派団体や反日団体の活動によるところが大きい。

この記述は愛・蔵太さんのものによるそうだ。
http://d.hatena.ne.jp/./lovelovedog/20041130#p1


書かれている内容は違うが、両氏とも「Wikipediaの記事は愛・蔵太氏によるものだ」という見解では一致されているように見える。
しかし、11月30日の記事をよく読むと、上部で強調した「俺の記述」というのは、ネット新聞「JANJAN」の「看過できない 武器輸出3原則緩和の流れ」という記事について愛・蔵太氏が書きこんだ内容(レス番5373)のことを指しているように読める。発言に直接リンク出来ないので、また引用する。

[5370] 危険!! いつの間にか、武器輸出が可能が前提に
名前:岩崎信二
日時:2004/11/28 13:33
連太朗様

お久さしぶりです。先日、お名前の「朗」の所を間違っていました。申し訳ありません。

「看過できない 武器輸出3原則緩和の流れ」は実に恐ろしい話ですね。 いつの間にか、雰囲気的に、既に武器の輸出は可能のような前提で、そこかしこで議論しているような気がします。

いつからこうなってしまったのか。過去、朝鮮戦争特需で恩恵を受けたことを忘れられない人たちが「戦争特需よ再び」を求めているのでしょうね。今の経済疲弊を理由にして、そのほうが手っ取り早く儲けになると。

彼らは、今が良ければそれでいいと思っているかも知れませんが、このことがもたらす、日本の将来は決して明るくはないと思うのですが。

どんどん進んでしまっている軍国化。国民どうしが話し合わないといけないと思うのですが、その議論の場を、何処に求めたらいいのでしょうか。急がないといけないと思うのですが。

[5373] 「朝鮮特需」ってのは幻・伝説みたいですが
名前:愛蔵太
日時:2004/11/28 16:17
>いつからこうなってしまったのか。過去、朝鮮戦争特需で恩恵を受けたことを忘れられない人たちが「戦争特需よ再び」を求めているのでしょうね。今の経済疲弊を理由にして、そのほうが手っ取り早く儲けになると。
いやその、「朝鮮特需」ってのは幻・伝説みたいですが。
ウィキペディア・「朝鮮戦争」の記述にこう書かれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

日本が「不況」を脱したとされるのは1955年11月の神武景気からで、朝鮮戦争は日本の復興に必ずしもプラスであったとは言えず、日本の発展には地域の安定が不可欠であることを考え合わせるならばむしろ阻害要因でさえあった。
日本経済が朝鮮特需によって回復したというのが常識となったのは、日米安保条約締結による闘争やベトナム戦争などで、国民に反戦ムードが蔓延し、戦争によって経済的に潤う「死の商人」に対する嫌悪感が広がったことと、「日本は戦争によって経済回復した」と唱えることで社会に変動を起こそうとした、戦後の左派団体や反日団体の活動によるところが大きい。

その他、このウィキペディア中の「朝鮮特需」に関する記述について、否定できるような何かデータを、岩崎信二さんはお持ちですか。

岩崎信二氏という[5370]番の発言主への反論として、愛・蔵太氏は当該のWikipediaの記事を持ち出しているように上記引用部からは読み取れる。


特定の政治思想への反論材料として、Wikipediaの記事だからと政治的な偏向があるかもしれない記述を持ち出してしまったのは愛・蔵太氏のミスにも思えますが、これをして「Wikipediaの記事それ自体が愛・蔵太氏のものだ」とするのは相当無理があるように思えるのですが、どうなんでしょう。


参考:現役官僚のbewaad氏によるwikipediaの記事への反論