週刊少年ジャンプ2005年度15号感想(ネタバレ注意!)

DEATH NOTE」も「武装錬金」もないと流石に紙面が寂しいですね。

今まで感想書いてませんでしたが、実は結構好きな漫画だったりします。
ネット上での評価は一部除いて低いですが。


この作品がコアなジャンプ読みには嫌われているとして、その理由は多分、描き方次第でいくらでも深遠壮大にさせうる「美味しいネタ(設定)」を散りばめながら、イマイチそれを生かしきっていない、というか作者にどこまでテーマを掘り下げる気があるのか分からない、という点にあるんじゃないかと思う。
今回の吸血鬼編でも、エリアーデは今までの自我がなく、ただの殺人マシーン的な存在でしかなかったアクマの概念に一石を投じる可能性を持った「人間と共存するアクマ」という設定なのに、「アクマの魂を衆目に晒す」というワケのわからない能力まで身につけてその相互理解の可能性を閉ざすのが主人公のアレンだってところに、深遠なテーマを底の浅いジャンプ的解釈で描いているかのような違和感を多くの人は感じているのかもしれない。


確かにアレン(とその仲間である黒の教団)を絶対的正義として描写し続ける限り、この物語が陳腐な勧善懲悪モノの域を出る事はないのかもしれないが、・・・少なくともアレンの描写に限っては作者がその行動を全面肯定してるとは思えない節が幾つもあるんだよな。千年伯爵に立ち向かうのだって、結局は親を殺された復讐心を満足するためにやってることだし(それは今回の能力を手に入れた過程でも分かる)。
この辺のデリケートで扱いが面倒なテーマを、単細胞なバトルによる解決に逃げる事なく、キャラクター一人一人の立場/種族の違いを踏まえて捌ききったなら、もう誰にもハガレンなんて呼ばせないファンタジーの傑作になると思うんだけどなあ。まだ20歳そこそこの新人らしい作者さんにはキツい課題かも知れないけど、でも面白いテーマを扱ってるのは事実だから困難にめげずに頑張ってほしいと思う。これは一ファンとしての素直な気持ち。

別に批判でもなければ馬鹿にしてる訳でもないんですけど、澤井先生の描く「毛」は毛玉と言うより人魂に見えます。毛の王国の概観、夜見たら相当怖そうです。
上に延びる「毛」の部分より、毛根の方が大事だというお父さん向けのメッセージなんでしょうか。

最後2ページの展開に爆笑。やっぱりヒル魔の妻になる資格があるのはまもりさんだけですね。デスマーチからは作者公認のカップルになってるんでしょうか?

コ、ココロ婆さんが酒に溺れたのはフランキーの死を受けてのものだったのか・・・・もうココロの人外体形を見ても笑えないよ。むしろ泣くよ。
腕が使いものにならなくなったからって自分で腕を改造したり、アイスバーグとルッチを助けたチョッパーの姿を全員が「トナカイ」だと認識していたり、生物に対する概念が無茶苦茶なのはもはやワンピースの個性ですね(笑)。
因縁の敵、スパンダムも登場していよいよ戦闘開始の予感。捕まったフランキーをルフィ海賊団に戻ったウソップが追いかける展開になるんでしょうな。でもあのバカが登場したって事はもはやCP9の命は短いな(笑)。ルッチとロビン以外全員ブチ殺されるような気が・・・。

キ、キルビル!?>ラストの戦闘描写
もういっそ大人イーピンとビアンキ獄寺で「チャーリーズ・エンジェル編」に突入してくれんか。野郎陣と主人公はもう一生出てこなくてもいいや(笑)。

こりゃギャグ漫画ですな。推理小説のフォーマットをネタにした、セルフパロディ的漫画。新人刑事に対する「まさか真犯人じゃないよな?」のセリフに爆笑しつつも、こーゆーのがやりたいんだったら第一話からその路線で行けばよかったのに・・・という気がしないでもない。