ジャンプ漫画を中二病とか大二病とかにあてはめてみる

カッツェにしやがれ! 中二病で見るYMO
ARTIFACT@ハテナ系から。

大二病ってネット上で取りざたされてるっけ。オレは知らないんで、自分なりの解釈で。
それは、カッコワルイと思われるものをあえてカッコイイと好きになる。ダサイといわれるものを「なんでこれの良さがわかんねえの?」といきがってみる。ロックはダサイ。かといってクールなテクノポップも自意識過剰すぎるぜ。やっぱポップだぜ。いい年こいてポップだぜ、と。世の中で評価されてない、でもマニアックでもクールでもないものをあえて好きになる。それが大学生活にある程度こなれた境地。

武装錬金」が僕含むボンクラ大学生に人気なのはこういう理由かも知れない。中途半端にメジャー(ジャンプ連載)なので人気は低いがマニアックにはなれず、全くもってクールではない悪趣味なダサさ加減(作品の特徴)をその手のものに長年触れて”スレてきた”人が誉めてる、そんな感じだ。
まあ未だにジャンプを読み続けている少数派の大学生が頑張ったところでアンケートは取れないわけだが(泣)、それも「世に評価されていない」というステータスをある程度補填する材料になるかも。


ここまで書いて、他の「ジャンプ」の連載作品を中二病とか大ニ病とかに当てはめたらどうなるのかということが俄かに気になってきたので、以下に勝手な独断に基づいたカテゴライズを行ってみた。
勿論こんなものただのメタ遊びに過ぎないってことは自覚してるし、これをもって「○○病の作品はいけない」などと言うつもりは毛頭ないので(そもそも○○病でないかもしれないものを無理矢理病気に仕立て上げている時点で論理的有効性はたかが知れているわけで)、「俺の好きなこの漫画が○○病だと!許さん!」みたいな反論はなるべく避けてくださると有難いです。血液型占いとかと一緒のお遊びとして楽しんで頂ければ。
カテゴライズの理由については注を参照(文章が長くて参照しづらい場合はここをクリックして別ウィンドウを開いてください)。

事物の単純化、荒唐無稽な想像力、社会性の欠如(社会への否定には及ばない)など小学二年生ぐらいの年頃の子供の特徴を一部あるいは全部に備えているように見える作品をとりあげた。また、マーケティング的に「小学二年生ぐらいの子供に人気がある」と言われる作品を優先的に入れてある。

自意識の肥大、自己と世界との対立、社会性の欠如(やがて社会への否定に及ぶ)など中学二年生ぐらいの年頃の子どもの特徴を一部あるいは全部に備えているように見える作品をとりあげた。また、マーケティング的に「中学二年生ぐらいの子供に人気がある」と言われる作品を優先的に入れてある。

小二病中二病への嫌悪(≒青臭さの否定)、歴史意識や社会性の芽生えなど高校二年生ぐらいの年頃の子どもの特徴を一部あるいは全部に備えているように見える作品をとりあげた。また、マーケティング的に「高校二年生ぐらいの子供に人気がある」と言われる作品を優先的に入れてある。

  • 大二病系

上記カテゴライズに当てはまらないもの、一周回って「いい年こいてまだジャンプを読んでいる」大人に向けたメッセージが一部または全部に読み取れる作品をとりあげた。また、マーケティング的に「子供よりも大人に人気がある」と言われる作品を優先的に入れてある。


・・・・・・こうして見ると小二病中二病高二病向けの作品がそれぞれ非常にバランスよく配置されていて、流石は日本一の週刊少年漫画誌を自称するだけはあるなあと思った。特に稼ぎ頭の三作品(ONE PIECENARUTOHUNTER×HUNTER)がそれぞれ違う病気の人向けに割り当てられているように見えるのが凄い。読者の要求に応えるうちに自然とこうなっていったのだろうか?
それにしても大二病該当作品の悲惨さは目を覆わんばかりだな・・・・やっぱり「元よりあった雑誌の気風に合わない」作品は自然消滅していくしかないのか・・・せめて西山君関連の伏線は回収して欲しい>武装錬金(⊃Д`)。

*1:荒唐無稽なロマンチシズム→「海賊王に俺はなる!」/善悪の概念曖昧、だが敵はとりあえず倒す/友達が一番大事

*2:車田正美系/読んでいて怒りを感じたら中二病/ネタとして笑い飛ばしたら高二病

*3:変態をオーソドックスに下ネタとして活用/オタク・懐かし系ネタは「わかる人だけ分かってね」というアプローチ/女の子に色気なし

*4:マスコットキャラと動物キャラを多用/元気のいいドタバタ/即物的お色気

*5:学校の怪談」的ノリ/子供(にしか見えないキャラ)が天才/おっぱい!おっぱい!

*6:体はオタクで頭脳は子供/オタクネタを多用するも結局下ネタに回収される/島本和彦の模倣が見られる

*7:昔は大二病だった(笑)/ファンタジーと現実の混同/「いい年こいて何やってんスか」感/おっぱい!おっぱい!

*8:唐突に挿入されるポエムが売りだったが最近はなりを潜め気味/世界=尸魂界=敵/ややドライな恋愛・友情観/主人公が自意識過剰気味/洋楽趣味

*9:青臭さを全面的に肯定/ダブル主人公の片方(サスケ)が中二病/「強さ」へのコンプレックス/忍者ものなので社会=里の体制には寛容

*10:ゴスロリ/中世趣味/ビジュアル系ロックバンド/作者は女性らしいので小六病にカテゴライズしたほうが適切かも?

*11:人情≒青臭さの肯定/ニヒリズムとロマンチシズムの同居/セリフ回しが一部ポエム/やや個性重視

*12:個性派ぶりを猛烈にアピール/小二病的ミステリー作法(ex.「犯人はこの中にいる!」)をメタ的に分解、ギャグに仕立て上げる/斜め上を狙ったギャグ(ex.ドーピングコンソメスープ

*13:甘酸っぱい青春/エロが即物的(小二病的)なためかリアルな青春ものを求める人にはやや嫌われる傾向あり/あれもこれも好き

*14:不安定な連載体制含む「ガキ向け漫画とは一味違うぜ!」感/ゴン(=小二病)とキルア(=中二病)のダブル主人公を客観的に俯瞰/作者が既に一定の評価を得ており、誉めると「通」になったような気持ちに

*15:青臭くない青春漫画/オタク趣味・サブカル趣味を批判・拒絶(チアガールのコスプレネタ等)/リアリズム文法/コメディパートは小二病

*16:大人の視点からの青臭さの否定/「地味でも中身で勝負」がモットー/リアリズム文法/作者が既に一定の評価を得ており、誉めると「通」になったような気持ちに

*17:中二病的な痛い人(ex.ポギー)をメタ的にギャグに転化/オタク・弱者・ニートに冷たい(笑)/作者が既に一定の評価を得ており、誉めると「通」になったような気持ちに

*18:どちらかというと小二病中二病患者のための背伸びアイテムの意味合いが強いかも/読むと何となく賢くなった気分に/中二病の主人公=月を「悪」として否定/登場人物の内面描写を軽視

*19:上記した通り/インテリや評論家の視界に入らないための意図的な悪趣味/ファンが不人気を「ガキにはわかんねえんだよ!」と負け惜しみ(泣)

*20:「かつて少年だった頃」へのノスタルジア(ワンピースとはかなりアプローチの仕方が異なる)/少年漫画的お約束の意図的な多用/TVゲーム方式の戦闘